【スプリンターズS】機動力型のRoberto内包馬が躍動 舞台適性から浮上するベテラン2頭に要注意

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傾向解説
秋のGⅠシーズン開幕戦・スプリンターズステークス。日本の芝短距離GⅠは春の高松宮記念と秋のスプリンターズSの2つですが、大柄なパワースピードタイプが走りやすい高松宮記念と小柄な機動力タイプが走りやすいスプリンターズSでは求められる適性が微妙に異なります。
本記事では血統面を中心に、スプリンターズSのレース傾向を整理していきます。
まず押さえておきたいポイントは内枠有利という点。短距離戦はゲートを出たなりに隊列が決まってしまうため、当レースに限らず枠順の影響を受けやすい傾向にあります。
外枠2頭の前残りとなった昨年の影響で、5~8枠の単勝回収率だけは目立つ成績になっています。しかし、基本的には内枠から好位を取れる機動力タイプを狙うのが当レースのセオリーです。

<枠番別成績>
1~4枠【6-5-9-60/80】
勝率7.5%/連対率13.8%/複勝率25.0%/単回収率49%/複回収率92%
5~8枠【4-5-1-70/80】
勝率5.0%/連対率11.3%/複勝率12.5%/単回収率112%/複回収率62%
※過去10年
血統面ではフォーティナイナーの血が大活躍。ただ、これはスプリンターズSに限ったことではなく、高松宮記念も含めた近年の日本の芝スプリント路線を牽引する血統と言っても間違いではないでしょう。
同馬系統のスウェプトオーヴァーボード、アドマイヤムーン、アイルハヴアナザーという3頭の種牡馬がそれぞれ好走馬を出しており、今年も最注目の血統です。

<血統別成績>
フォーティナイナー内包馬【3-1-2-10/16】
勝率18.8%/連対率25.0%/複勝率37.5%/単回収率95%/複回収率183%
※過去10年
他ではRobertoなどの機動力に優れた血統がスプリンターズSでは大活躍。特に、これらの血は内枠で持ち味を活かす形がベストのため、内枠を引いた機動力型の該当馬には要注目です。
2021年ピクシーナイト(父モーリス)、2022年ジャンダルム(父Kitten's Joy)、2023年ママコチャ(父クロフネ)はいずれも内枠のRoberto内包馬。また、昨年11番人気のウインカーネリアン(父スクリーンヒーロー)は大外枠ではあったものの、2番手で流れに乗り、当レースを勝利しました。

<血統別成績>
Roberto内包馬【4-3-6-32/45】
勝率8.9%/連対率15.6%/複勝率28.9%/単回収率178%/複回収率115%
※過去10年
注目血統馬
前記の傾向に合う注目血統馬を2頭ピックアップしました。
☆ウインカーネリアン
母コスモクリスタルはマイネルラヴ産駒のスプリンターで、本馬はRoberto系スクリーンヒーロー産駒。ハイペース適性の高い先行馬で、距離や競馬場を問わず非凡な先行力と渋太い粘り腰を見せてくれています。
1200m戦でもスピード負けせず、晩成傾向の強い父の産駒らしく9歳でも衰えを感じさせません。Roberto系の先行馬でもあり、当レースの適性はメンバー屈指。昨年同様に展開を味方にできればチャンスは十分です。
☆ママコチャ
母母シラユキヒメに遡る白毛一族で、母ブチコはダート1800mで4勝を挙げた中距離馬。本馬の父クロフネはカレンチャンというスプリント女王を出しており、本馬の全姉にはマイルGⅠ3勝馬ソダシがいます。
マイラー寄りの配合形ではありますが、スタートセンスや機動力を武器に一線級で息の長い活躍を見せています。北米血脈主体のクロフネ産駒のため高速馬場も得意なクチで、夏場に調子を上げるタイプでもあり、当レースは本馬の強みが最も活きる舞台です。

《ライタープロフィール》
坂上明大
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
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