【スワンS】昨年覇者オフトレイルに迫る伏兵の影 「京都オープン組」レイベリングが面白い

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穴を狙うなら大穴
秋のマイル戦線はサマーマイルシリーズからマイルチャンピオンシップへと流れていく。スプリント戦線はサマーシリーズチャンピオンのピューロマジックがスプリンターズステークスを制したが、これは2019年タワーオブロンドン以来7年ぶりになる。
一方でサマーマイルシリーズは秋のGⅠ勝ち馬ゼロ。なかなかつながらない。そんなマイルCSの前哨戦は東の富士ステークスと西のスワンステークス。スワンSは昨年から3週間繰り上げられ、本番までのレース間隔がひらいた。
とはいえ、当レースはどちらかといえば関西圏の1400mシリーズの出発点というニュアンスが強い。ここから阪神カップ、阪急杯と1400m重賞が続き、スペシャリストたちはここに照準を絞って参戦してくる。GⅠの距離設定がない1400mを主戦場とするなら、ここしかない。ここからは、21、22年阪神を含む過去10年分のデータを使用して、今年のレース展望を行っていく。

マイルGⅠ前哨戦と1400mのスペシャリストが入り混じるスワンSはとにかく混戦。5、6頭が単勝ひと桁台にひしめくイメージが強い。1番人気【2-1-1-6】勝率20.0%、複勝率40.0%はそんな混戦を物語る数字だ。
2番人気【3-1-1-5】勝率30.0%、複勝率50.0%と合わせ、上位人気はそれなりに結果を残しているものの、10番人気以下【2-3-3-72】勝率2.5%、複勝率10.0%と大穴激走もありうる。穴を狙うなら半端な中穴より大穴。非常に難解なレースだ。

年齢別では数が少ない3歳が【2-1-2-16】勝率9.5%、複勝率23.8%と数字を残しているものの、いかんせん分母が少ない。
一方で古馬勢は4歳【2-3-1-32】勝率5.3%、複勝率15.8%、5歳【4-4-3-40】勝率7.8%、複勝率21.6%、6歳【1-2-3-24】勝率3.3%、複勝率20.0%とほぼ差がない。つまり年齢を理由に評価を下げるのは危ない。6歳の複勝回収率は117%もある。
大穴候補は安土城ステークスから
安田記念6着オフトレイルは昨年の勝ち馬であり、実績上位の存在ながら、安定感がなく、休み明けも気になる要素だ。前走オープン勝ちのマイネルチケットは京王杯スプリングカップ3着など1400mのスペシャリストの可能性を秘める。

前走クラス別を見ると、前走GⅠは【3-3-4-31】勝率7.3%、複勝率24.4%。中距離のGⅡと比べると、少し物足りない。やはり前哨戦というニュアンスはどうしても薄い。
その前走GⅠでは安田記念が【1-1-1-9】勝率8.3%、複勝率25.0%。9着以内【1-1-1-3】、10着以下【0-0-0-6】なので、オフトレイルはなんだかんだと評価を下げることはできない。

注目は前走GⅢ【4-2-2-39】勝率8.5%、複勝率17.0%。距離別で比べると、1400m未満の距離延長【1-1-0-16】勝率5.6%、複勝率11.1%に対し、1400m超の距離短縮【3-1-2-23】勝率10.3%、複勝率20.7%。マイル以上からの臨戦が優勢となっている。
なかでも前走1600m【3-1-1-19】勝率12.5%、複勝率20.8%。関屋記念9着サンダーストラックなどが当てはまる。

前走マイルGⅢの着順別成績は2着【2-0-0-1】をはじめ4着以内【3-0-0-6】と好走馬が優勢。5着以下は【0-1-1-13】でサンダーストラックはデータ上、ややトーンが上がらない。
前走オープン・リステッド【2-2-2-34】勝率5.0%、複勝率15.0%は競馬場に注目。前走京都は【2-1-1-7】勝率18.2%、複勝率36.4%なので、安土城S6着レイベリングは見逃せない。スローペースの瞬発力勝負になった安土城Sは切れ負けしたが、レースが流れるようなら面白い。出走できるようなら大穴候補に一考だ。

《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『名馬コレクション 芦毛の怪物たち』(ガイドワークス)に寄稿。
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