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【エルムS回顧】タフな流れで光ったルクソールカフェの持続力 展開も味方し重賞2勝目

5時間前
勝木淳
2026年エルムS、レース結果,ⒸSPAIA

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徹底マークにあったウェイワードアクト

北海道シリーズ唯一のダート重賞エルムステークスはルクソールカフェが制し、重賞2勝目。2着ペリエール、3着テーオーパスワードで決着した。

エルムSは北海道ダート1700mシリーズ最終戦に位置づけられ、毎年、マリーンS好走馬が人気に推される。一方でレース史上、逃げ切り勝ちゼロ。前走のマリーンSを逃げてエルムSを勝利したのは2018年ハイランドピークのみ。同馬はエルムSでは好位に控えてから抜け出した。

マリーンSを逃げ切ったウェイワードアクトが再度先手をとった瞬間、レース史上初の逃げ切り、それも連勝への挑戦がはじまった。だが、結果は8着。いかにマリーンSを逃げ切り、再度エルムSで逃げ切る難しさがわかるレース内容だった。

ダッシュ力で先手こそとれたものの、レヴォントゥレット、ヒルノハンブルクの前走マリーンS2、3着馬が逆転を目指し、深追いする姿勢を見せたため、コーナーでペースを落とし切れずに進んだ。

さらに向正面でブリンカーを装着したオメガギネスが我慢できず、先頭に並びかけ、ウェイワードアクトはすっかりペースを乱された。こうして絡まれるのは同馬が強敵とみられていたから。マークされるのは逃げ馬の性だが、それにしても絡まれすぎた。

ハイペースに乗じたルクソールカフェの持続力

こうした先行集団の忙しい流れを後ろで構えていたのが勝ったルクソールカフェだった。昨年、武蔵野Sを圧勝したように、本来は東京ダートのように構えて直線勝負に徹するスピードコースが合う。

今回は先行勢がペースを落とさなかったことで、スピードの持続力を問われる流れになり、そこもルクソールカフェにハマった。比較的追い上げやすい札幌の緩いコーナーもよかった。

この勝利でコーナー4つOKと結論づけるのはちょっと早い。とはいえ、的確にレースを選んでくる堀宣行厩舎のため、次走も適条件を使ってくるだろう。吹っ切った感もあり、連勝してもおかしくない。

ルクソールカフェはフェブラリーSを連覇したカフェファラオの全兄弟。ケンタッキーダービー挑戦など大きな期待を背負っていた。チャンピオンズCや安田記念で大敗するのも兄を感じる戦歴だ。

言いかえれば、兄と同じアプローチでいい。ベストは東京ダート1600m。サウジC挑戦もいいが、やはりフェブラリーSで見てみたい。


敗退馬の適性違いを次走にいかす

2着ペリエールは昨年の覇者。その後、重賞の壁にぶち当たった印象も、得意条件だときっちり走る。こちらもルクソールカフェと同じく適性に正直なタイプ。走るタイミングがわかりやすく、馬券的にも扱いやすい。一方で、東京ダート1600mだと年齢的に少しスピードが足りなくなった感もある。

3着テーオーパスワードはここ2走東京ダート1600mで結果を残しており、ルクソールカフェと同じく先行勢がつくる厳しい流れと持続力勝負でスピードを発揮できた。

コーナー4つのダート戦でも結果は残しているものの、もっとも強みがいきるのは東京ダート。賞金的にクリアできれば、武蔵野Sで見直したい一頭だ。

ウェイワードアクトが絡まれたため、前半1000m通過推定1分と速く、ラスト600mは.12.3-12.7-12.9と明らかに時計を要した。ラップ構成としては特殊な構造になっており、合う合わないが如実に出た。

ヒルノハンブルクやレヴォントゥレットは北海道シリーズ転戦の疲れを癒し、中距離らしい息を入れる流れなら、巻き返してくる。敗退馬たちの敗因を把握し、次走以降にいかしたい。少なくとも今回より人気は下がるため、おいしい馬券になる公算は高い。


2026年エルムS、レース回顧,ⒸSPAIA



《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『名馬コレクション 芦毛の怪物たち』(ガイドワークス)に寄稿。

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